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学区別世帯年収


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第5回:世田谷区・杉並区
第6回:板橋区・北区
第7回:目黒区・渋谷区
第8回:台東区・墨田区
第9回:文京区・豊島区
第10回:港区・中央区
第11回:葛飾区・足立区
第12回:千代田区・荒川区
年収推計結果の詳細説明
第11回 葛飾区・足立区
今回は東京23区東部に位置する葛飾区・足立区を取り上げる。両区共に他県(千葉・埼玉)に隣接しており、江戸川・中川・荒川・隅田川といった大きな河川が通るなど、他の行政区とは異なった地理的特色がある。このような特色が年収推計データに何らかの影響を及ぼし、他の行政区とは違った傾向を見せるのかどうか、以下に学校区平均年収データを使って検証したい。
まず葛飾区の学校区平均年収ランキングは下記表の通りになる。
行政 学校 平均年収 平均年収順位
葛飾区 金町小学校 618 1
葛飾区 水元小学校 613 2
葛飾区 柴原小学校 608 3
葛飾区 東水元小学校 605 4
葛飾区 東柴又小学校 601 5


行政 学校 平均年収 平均年収順位
葛飾区 水元中学校 615 1
葛飾区 四ツ木中学校 591 2
葛飾区 新宿中学校 591 3
葛飾区 常盤中学校 590 4
葛飾区 東金町中学校 584 5
小学校平均年収1位の金町小学校の学区の中では、金町6丁目の世帯年収が高くなっている。金町6丁目は常磐線金町駅、京成金町線金町駅両駅の駅前に存在する、ビルの多いエリアであるが、駅前の商業地として地価が高くなる上、交通利便性の良さもあいまって、そこに建つ住宅の価格は周辺より高くなることが推定できる。住宅価格が高くなると、当然、エリアの世帯年収も高くなるといえる。
中学校で平均世帯年収1位にランキングされたのは、水元、東水元、水元公園などを学校区とする水元小学校であった。この学校区で年収が高いのは東水元5丁目である。特に持家世帯の平均年収は周辺のそれと比べても抜きん出ている。同町は水元公園に隣接し自然環境・住環境に恵まれている。また、マンションよりも戸建て住宅が中心となって街並みを形作っているのが特徴である。住環境に恵まれた戸建て立地においては、住宅も高価格傾向になるので、住民の世帯年収も高くなると言える。金町6丁目と異なる居住条件ではあるが、住宅地として高付加価値である町の世帯年収が高くなる点は共通である。
次に、足立区の学校区年収ランキングを見てみることにしよう。
行政 学校 平均年収 平均年収順位
足立区 千寿第八小学校 731 1
足立区 古千谷小学校 629 2
足立区 千寿小学校 628 3
足立区 舎人小学校 614 4
足立区 東伊興小学校 613 5


行政 学校 平均年収 平均年収順位
足立区 第一中学校 651 1
足立区 伊興中学校 613 2
足立区 第二中学校 587 3
足立区 第四中学校 585 4
足立区 江南中学校 579 4
小学校では、千寿第八小学校が他校の平均年収より頭一つ抜けて高くなった。この学校区においては、千住曙町の平均年収が高い。中でも持家世帯の年収が高く、学校区全体の平均年収を吊り上げる要因となっている。同町は、戸建てよりも、集合住宅が多いエリアである。これまで見てきたように、通常、戸建て住宅密集地のほうが、平均年収が高くなる傾向があったにもかかわらず、千住曙町のような集合住宅密集地で年収が高くなっているのは何故か。千住曙町は、京成関屋駅・東武伊勢崎線牛田駅・同線堀切駅の3駅が至近距離に存在し、交通利便性が非常に高い。加えて、隅田川・荒川に挟まれており、リバーサイドとしての自然や景観も楽しむことが出来る。現に同町の隅田川のほとりには、シテヌーブ北千住という超高層マンションがあり、リバーサイド特有の景観を楽しむことの出来るマンションとして、地域のランドマーク的存在となっている(同マンションはかつて尾崎豊が住んでいたことでも知られている)。このように集合住宅中心のエリアでも、交通利便性と良好な住環境が住宅地としての価値を高め、そこに居住する世帯の年収を吊り上げることがわかる。
以上を総括すると、葛飾区・足立区においては、公園やリバーサイドなどがあることによる自然環境の良好さが住宅地としての価値を高める要素となっており、そこに更に交通利便性の高さという要素が加わることで、高世帯年収者に対する吸引力が一層強まる傾向があることが読み取れる。
なお、町丁目別年収データの詳細はホームページで確認してください
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