【要旨】
◆ 23区全体:高額賃貸需給は更に悪化 ー高額賃料帯が更に悪化したことで、20万以上の賃料帯まで玉突き現象に
◆ 都心5区も他区も30万以上は需要減速で悪化しているが、20万円未満は変動が小さく安定
【概要】
不動産マーケティングのアトラクターズ・ラボ株式会社(東京都千代田区・代表取締役:沖有人)は、「東京23区の賃料改定状況調査」を行ったのでこれを公表する。23区の賃料改定状況は四半期ごとに集計を実施しており、今回で2回目となる。
自社の賃貸住宅データベースを用い、2009年1〜3月期の東京23区データを集計対象とした。同一住戸の前回募集賃料と(いったん入居→退去後の)今回募集賃料を比較し、その差分を分析している(※同額の場合は0%となる) 。
◎2008年10〜12月期:前回募集時期と今回募集時期の平均期間は約1年5ヶ月、サンプル数は1万6179戸
◎2009年01〜03月期:前回募集時期と今回募集時期の平均期間は約2年、サンプル数は2万4,737戸
これによると、23区全体で高額賃貸の賃料改定状況は前回(2008年10〜12月期)より悪化している。前回はグロス賃料70万円以上の賃料帯で5%以上の減額率だったが、今回は30万円以上の賃料帯で−5%以上の減額となっており、高い賃料帯が悪化したことにより、低い賃料帯へも影響が出始めていることが分かった。しかしながら20万円未満は−1%未満の減額にとどまっており、築年経過によって減額することを考慮すると前回同様にプラスと評価できる。面積帯別では70m2以上が前回より悪化した。
地区別では、都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)、他区(左記以外の区)のどちらも30万円以上は−5%超減額と、エリアに寄らず需要が減速している。ただし20万円未満は0%〜−1%前後におさまり、安定している。
今回の調査から、23区全体で高額賃貸市況は玉突きで更に悪化しており、エリアによらず30万円以上の需要減速が起こっていること、一方でグロス賃料20万円未満は変動の小さいマーケットであることが明らかになった。
・第1回調査:2008年10〜12月期の結果はこちら
(問合せ先)担当:堂坂 03-3221-2556
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